日本は狭い国土(世界第61位)しかありませんが、世界第6位の広い海(領海と排他的経済水域)を有する「海洋国家」であり、海の恩恵を受けて発展してきました。一方で、我が国は、食料の6割、資源エネルギーのほとんどを海外からの輸入に依存しており、これらの物資の大部分は、船により運ばれています。
このように、私たちの暮らしと海はとても密接な関係にありますが、海や海に関わる産業・海で働く人のことは一般には知られていないことがたくさんあります。
平成19年7月には、海洋に関する政府の施策を計画的に進めるための法律として、「海洋基本法」が施行されるなど、近年、海の重要性がクローズアップされています。
このような流れの中で、海洋国家日本の将来を担う青少年が、海に親しみ、海に学び、海についての理解と関心を深める「海洋教育」の充実が求められています。
「海事産業の次世代人材育成推進会議」では、海運業・造船・舶用工業・海洋レジャーなどについての情報発信やイベント開催などを通じ、「海洋教育」に関する取り組みを進めていきます。
より詳細な情報は、以下をご参照ください。
東京海洋大学越中島キャンパスに保存されている帆付汽船です。明治丸は明治7年(1874)にイギリスで灯台巡視船として建造されました。
明治天皇が明治丸を使っての東北巡幸の際7月 20日に帰着されたことから7月20日が「海の日」となっています。
一般市民や青少年を対象に帆船海王丸による体験航海・海洋教室を実施しています。体験航海では、船員教育機関の実習生とともに乗船し、実習訓練の一部や生きた船内生活を十分に体験できます。これらの参加者から「大きな感動と貴重な体験を得ることができた」という感想をいただいています。
小・中学生を対象に海上保安本部や造船業など海に携わる仕事を体験する4泊5日のアカデミーを実施しています。全国から集まった子供たちが共同生活を送りながら、海上保安官体験や海洋研究所での海洋科学実験、マリンスポーツ体験などを行います。さまざまな実体験を通じて、海や海の仕事に興味・関心を持ってもらい、未来の「海のプロフェッショナル」を育てます。
東京都内の小学校をはじめ、全国のB&G海洋センターのプール等で、水辺で楽しく安全に遊ぶための知識と技能を教える「B&G水辺の安全教室」を実施しています。子供にとってより身近なフィールドであるプールにおいて、不意の落水時の対応として「背浮き」を練習したり、ライフジャケット浮遊やカヌー体験を通して「自分の命は自分で守る」意識を育てると同時に、水辺の遊びの楽しさを体験してもらいます。
より詳細な情報は、以下をご参照ください。
全国の海洋少年団で、小学生から高校生までの団員が、子どもの時から海に親しみ、船・海・海洋環境に関することを学び、カッター・カヌー漕法・水泳などの海洋訓練や、街頭募金などの奉仕活動を行っています。
「ちかい」と「やくそく」の実践や団体生活を通じて社会生活に必要な規律や道徳心を養い、心身ともに健康でたくましい海洋国日本の次代を担う青少年の育成をめざす活動です。
2年に1度の夏期に、全国の団員が集まって、名誉総裁であられる高円宮妃殿下のご臨席のもとで、全国大会が開催されます。市内パレード、手旗、水泳、カッター競技が繰り広げられる海っ子最大の祭典です。日頃の訓練の成果を発揮する機会となり、全国の団員間の友情を深め、地域の方々との交流を図っています。
毎年夏期に、国際海洋少年団協会(ISCA)に加入するカナダ・韓国・香港などの海外の海洋少年団と国際交流を行います。
少年期から、「海洋」という共通の舞台に立って、国や言葉の違う多くの国の友とふれあうことにより、「海洋」に対する深い認識と国際感覚を磨くことができます。